[2024年12月14日]フランス国籍のジョージア人政治家
12月11日、フランスのマクロン大統領が、与党「ジョージアの夢」名誉議長(総裁)で実質的な指導者であるビジナ・イヴァニシュヴィリと電話会談を行いました。フランスのプレスリリースはこちらです。
ジョージア側もフェイスブックページに情報を載せたようですが、確認はできませんでした。メディアによれば、マクロン大統領が市民の拘束について懸念を表明する一方、イヴァニシュヴィリ氏は法治国家として法を犯したものたちを取り締まっていると反論したようです。
興味深いのは、ジョージア側の説明では電話会談が1時間にも及んだとのことで、反与党の先頭に立っているズラビシュヴィリ大統領がフランスを訪れ、マクロン大統領やトランプ次期大統領、ゼレンスキー大統領らと面会したタイミングでもあり、フランスが欧州の代表として、伝統的な外交力を発揮しているように見受けられます。
2008年のロシアとジョージアの戦争でも、当時のサルコジ大統領がシャトル外交で5日間で停戦にこぎつけました。
また、実はズラビシュヴィリ大統領はもともと亡命家系に生まれたジョージア系フランス人で、当時のサアカシュヴィリ大統領に抜擢されるまではフランスの職業外交官で駐ジョージアフランス大使でした。そして、今回の電話会談の相手であるイヴァニシュヴィリ氏も実はフランスの国籍を持っており、サアカシュヴィリ元大統領はかつて執拗にイヴァニシュヴィリ氏のジョージア市民権を問題としたことも思い出されます。
いわば二人の(元)フランス国籍ジョージア人が国を指導する立場にある点も、日本の政治とは大きく異なる点といえるでしょう。
なお、現政権への抗議活動は15日目を迎えていますが、連日多くの市民が街頭に出ているようです。一方で逮捕や罰金などのニュースも連日報道されています。
写真は西ジョージアを代表する名刹ゲラティ修道院。次週水曜日の市民講座でも内部のフレスコ画など取り上げる予定です。たしか2000年1月の寒い時期に訪れた時の写真だと記憶しています。
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